18/9/9 大規模ユニットデザイン変更案が発表されました。(最終更新:11/14)
Summary
- https://starcraft2.com/en-us/news/22372713
- 今年も来ました大規模バランス変更案。一昨年、昨年同様多くのユニットに変更案が提示されています。
- rikapiさんの翻訳は→こちら
詳細
9/26追記:テストマップには随時変更が入るため、この変更リストも随時更新しています。それぞれの変更に関しては以下の記事をどうぞ。
- 18/9/25 大規模バランス変更案がアップデートされました。
- 18/10/09 大規模バランス変更案がアップデートされました。
- 18/10/23 大規模バランス変更案がアップデートされました。
- 18/11/13 大規模バランス変更案がアップデートされました+パッチ4.7.0が適用されました。
Lotv発売後、2016年、2017年と2年続けて行われた大規模バランス調整。
単純な性能の上下のみならず、スキルや使用の変更・追加にユニット時代の削除や建物の追加など、
これまでの「バランスの問題を解決するための調整」とは大きく異なる変更が行われてきました。
昨年は序盤のユニットや初心者が苦しんでいたユニットにメスを入れることで、ゲームを遊びやすくする方向に大きく舵を切ったのが分かるパッチとなりました。
2018年も行われる大規模バランス調整は、主に以下の3点が主目的となるようです。
- 各種族のレイトゲームのバランスを取り、タートルプレーをやりづらくする。
- それぞれの研究の重要性を保証する。
- 様々なマッチアップにおいて、ユニット構成の幅を広げる。
それでは各種族ごとに変更案を見ていきましょう。
なお、以下はあくまで変更案であり、実装されない可能性も十分にありますので(ガス採掘ミュールを覚えているかな?)
そのつもりでご覧ください。パッチの実装時期はBlizzcon終了後となる予定です。
9/12追記:既にTestingマッチメイキングがオープンしているので、みなさんもぜひテストプレーしてみましょう!
また、カスタムゲーム作成時にMODとして「Balance Test Mod」を付けることでもバランステスト仕様でプレー可能です。
テランの変更案
Battlecruiser
- 対地(ATS Laser Batter)・対空(ATA Laser Battery)両方の攻撃時におけるランダムな遅延を削除。
- 対空攻撃(ATA Laser Battery)のダメージ:6→5に減少。
- Yamato cannonのダメージ:300→240
- 移動しながら攻撃可能になる。(動画はこちら
- Battlecruiserは移動中に攻撃対象を変更しなくなる。ただしそのような命令があった場合と攻撃対象が射程外に出た場合を除く。
Brood Lord,Carrierと他種族のキャピタルシップがレイトゲームの切り札として出てくる中、なかなか出番がないBattlecruiserさん。
LotVではワープスキルを得ましたが、それでもテランのレイトゲームのお供として確固たる地位を築くことはできませんでした。
見た目の派手さやカッコよさとは裏腹なこの使われなさに不満を覚えるテランも多かったと思いますが、ここで大きな変更案が出ています。
基本的には、Battlecruiserを強力な対地ユニットにするための変更です。
攻撃のランダムな遅延と聞くといまいちピンときませんが、SC2のユニットは皆ランダムな攻撃遅延があります。
確かになんとなくユニットの攻撃がちょっと遅れて出てくるようなこと、経験ありますよね。
Battlecruiserにおいてこれを無くすことで、なんと約20%も多くダメージを出すことが可能になるとのこと。(というかランダムな遅延どんだけデカイんだ・・・)
そのかわり対空ダメージを1下げ、対地対空何にでも強いオールラウンドユニットになることは避けたい意図があるようです。
Yamato cannonのダメージ減少はおもにVoid Rayが一撃で落ちなくなるようにすることが目的とのこと。
先程同様、対地ユニットには強力でも、対空ユニットに対しては脆さを持っていてほしい、ということですね。
その他にもUltraliskが二発で落ちなくなる、Photon Cannonが一撃で落ちなくなるなどの影響があるようです。
移動しながら攻撃が可能になるのはBattlecruiserの移動の遅さと射程の短さを補うためのもの。
逃げる敵への追撃性能が上がる一方、超射程の対空ユニット(Viking,Tempestなど)への影響は最小限にとどめたいようです。
移動しながらの強力な対地攻撃は考えるだけで夢がありますが、この変更は実験的なものなので、本番どうなるかはまだ未知数ですね。
Widow Mine
- Drilling Claws(バロウ速度アップ研究)を入れることで、バロウ中のWidow Mineが永続クローク状態になる。また、この研究が入ったことを示すビジュアルエフェクトがWidow Mineに実装される。
前回の大規模変更でミサイル射出後はディテクターが居なくてもバレバレになってしまったWidow Mineさん。
このユニットによるハラスに苦しんでいた人からは朗報でしたが、一方で主にTvZにおいて戦闘時の前線維持能力や防衛能力はかなり落ちてしまっていました。
コミュニティからも研究を入れたら以前のWidow Mineと同じにすればよいのでは?と言っていた人は多かったのですが、そのとおりの変更案ですね。
「研究の価値を上げる」に沿い、レイトゲームの有用性も上がる変更案となっています。
Cyclone
Cycloneをパッチ3.8以前の仕様に戻す。
- 生産にはTech Labが必要。
- 体力:180→120に減少、移動速度:4.13→4.73に増加、基礎アーマー:0→1に増加。
- 通常攻撃をTornado BlasterからTyphoon Missile Podに変更。仕様は以下の通り。
- ダメージ:3(+2 vs Armored)→18に増加、攻撃速度:0.1→0.71に増加、射程:6→5に減少、対地・対空どちらも攻撃可能。
- アップグレードによるダメージ増加:1→2に増加。
- Lock Onアビリティを以下のように変更。
- アビリティはオートキャスト可能。
- 地上・空中ユニットおよび建築物に使用可能。
- ダメージ:14秒で160ダメージ→14秒で400ダメージに増加。
- Rapid FIre Launchers(ロックオン時の射出速度アップ)アップグレードを削除。
- Mag-Field Acceleratorアップグレードを追加。仕様は以下の通り。
- アタックムーブ中のCycloneは敵をロックオン中の場合敵との距離5ではなく7でストップするようになる。
パッチ3.8以前、我らが愛すべきCycloneは一部の愛好者を除けば、vTvP序盤の対空防衛用に1体だけ出すユニット、という役割がほとんどで、
1試合を通じてテクニカルでピーキーなロックオンを主体としたユニット、という活躍の仕方はあまりできませんでした。
これを踏まえて、パッチ3.8においてCycloneは試合の序盤に最前線で火力を出すことができる万能ユニットに変更されました。
この変更は開発が意図した通りに進みましたが、同時にテランのプロキシ戦術が強力になったほか、中盤・終盤でもある程度のトレードが出来るという側面もありました。
また、3.8パッチが入る直前(つまり2016年後半)には、旧Cycloneを用いた独創的なプレーが少しずつ見られるようになっていました。
これらの理由から、今回昔のCycloneに戻すことをテストしたくなったようです。
Thor
- 250mm Punisher Cannon(High Impact Payload時の武器)の攻撃速度:2.14→1.71に減少。
- 250mm Punisher Cannonのダメージ:35(+15 vs Armored)→40(+15 vs Massive)に変更。(動画はこちら)
- Javelin Missile Launchers(Explosive Payload時の武器)のAOE範囲:0.6→0.5に変更。
- 基礎アーマー:2→1に減少。
現在のThorは強力なオールラウンドユニットという感じですが、この役割を対巨大ユニット(対空、対地問わず)にシフトさせたいようです。
250mm Punisher Cannonの強化により、CarrierやBrood Lordなど敵巨大エアユニットへの強力なカウンターになる一方で、
基礎アーマーを下げることでZergling,Marineら小型ユニットに対する生存能力を下げ、
Javelin Missile Launchersを弱体化させることでZvTにおけるMutaliskの地位の向上も図りたい意図があるとのこと。
現状MutaliskはHydraliskに押され気味なので、Hydraliskの弱体化も合わせて、地位復権もあり得るかもしれませんね。
Medivac
- High Capacity Fuel Tanksの名称が「Rapid Reignition System」に変更され、速度ブーストの時間を伸ばす代わりに、クールダウンを14秒→9秒に減少させる。
- 回復効果が、PhoenixのGraviton beamで持ち上げられているユニットにも効くようになる。
SC2使われない研究ランキングで必ず上位に食い込んでくるHigh Capacity Fuel Tanksですが、クールダウン減少効果にすることで
咄嗟のタイミングで使いやすくなり、ドロップ時にも来る時と帰る時両方で使えるようになるなど、プレーヤーにとってより魅力的な研究にしたいようです。
これも研究の価値を上げる変更の一環ですね。ちなみにこの研究が入ったMedivacはブースト終了後3.57秒で次のブーストを使うことが可能になります。
これで使われるように・・・なるでしょうか?
問題はMedivacとTech Labの相性の悪さだと思うので、なんとも言えない所です。
Banshee
- Hyperflight Rotors(速度アップ研究)のコスト:200/200→150/150に減少。
たまに見るとなかなか有用に見えるものの中々使われないこの研究。コストを下げるからもっと使って欲しいのぉということのようです。
Raven
40→15ときてついに0になってしまうアンチアーマーミサイルくん。一時の栄光はどこへやらですね。
15ダメージでもTvTにおけるMarineには強力だったとのことで、そもそものコンセプトであるアーマー減少に特化したスキルになります。
そのかわりプロトスのシールドにも効くようになるということですね。
Interference Matrixが強力ですので、Ravenが使われなくなることは無いかと思いますが、基本的にはnerfといって良いでしょう。
Engineering Bay
- 25pxNeosteel Frame(Bunkerの収容人数増加研究)とStructure Armor(建物のアーマー増加研究)を結合し、150/150、研究時間100秒の研究とする。
SC2使われない研究ランキングでやはり上位に食い込んでくる25pxNeosteel Frameにようやくメスが入ります。
建物のアーマー研究と合わせてしまえば、アップグレードしたBunkerを見る機会も…増えるでしょうか?どうでしょう?そうでもないような気が…
即この研究を入れてのバンカーラッシュとかどうでしょう?駄目ですかね?
Sensor Tower
- 建築時に位置を指定しようとした時、そこに立てた場合のSensor Towerの効果範囲のインジケーターが表示されるようになる。
コミュニティから提案があったQOL系の変更です。どこまでカバーできるかわかりやすくなるので建築時に役立ちますね。
ザーグの変更案
Queen
ザーグのアーリーゲームにおいて、産卵にクリープ拡散にハラス対処にプッシュ対処にと大活躍なQueenさんですが、
少し「万能」すぎるのではないかという懸念を開発チームは抱いており、役割の一つである回復要素の弱体案が出ています。
追加の50回復部分はスタックしないため、高HPユニットの連続回復という観点でいえばなかなかの弱体化になる予定。
Queenだけで正面のプッシュをなんとかする、というのが厳しくなり、戦闘ユニットをもっと作らなければならなくなるほか、
レイトゲームにおいてもUltraliskやBrood Lordへの連続回復のパワーが落ちることになります。
Roach
- Tunneling Claws(バロウ移動研究)のコスト:150/150→100/100に減少。
- Tunneling Clawsのバロウ中Roachの回復速度上昇効果:削除。
主にZvZで多く用いられるTunneling Clawsですが、他のマッチアップではそこまで見られることはありません。
他のマッチアップにおいての使用率を上げるため、研究コストを減少させる調整案が出てきたというわけですね。
加えてZvZにおいてはこの研究は強力で、特にハラスに用いられた場合、Roachの低DPSも相まって、ガンガン回復して
なかなか対処できないという事態も起こっています。そこを是正するための回復速度上昇効果の削除となります。
ローチ自体のバロウ中の回復速度が早いというパッシブアビリティが削除されるわけではないので、お間違えのないように。
Hydralisk/Zergling
- アンバロウ速度:0.71秒→0.36秒に減少。
- アンバロウのランダムな遅延:0.36秒→0.08秒に減少。
アンバロウの速度を増加させることで、より戦略的なプレーを促進するための変更案です。
Warp PrismやMedivacなんかを捕まえて、「げぇっ!Hydralisk!!(ジャーンジャーン)」みたいなことをして欲しいわけですね。
実際の有効性はわかりませんが、プレーヤーのアイデアを刺激する面白い変更ではないでしょうか。
Hydralisk
- 攻撃間隔:0.54→0.59に増加。
これまで開発チームはHydraliskをザーグのコアユニットにする目的のもと、多くの変更(主にバフ)を入れてきました。
その目論見は見事成功し、Hydraliskは全マッチアップに多く用いられるユニットになりましたが、
ちょっと成功しすぎて他のユニットや戦略を端に追いやってしまったとも考えており、今回の弱体化となりました。
コアユニットの性能調整は大きな影響をバランスに与えるため、この変更は注視していく必要があるとも考えているとのこと。
Hydraliskがきちんと選択肢の一つとして残りつつも、全種族に対するベストな選択では無い、という状態にしたいようですね。
Infestor
- ユニットサイズ半径:0.75→0.625に減少。バロウ中のユニットサイズも合わせて減少。ユニットモデルサイズも0.85→0.75に減少。
- バロウ中にユニットをすり抜けられるようになる。
- Fungal Growthを受けたユニットは、BlinkやTactical Jumpを行ったり、輸送ユニットや建物の中に入ったりできなくなる。
- Infested Terranの射出射程:7→8に増加。
バロウファンガルが出来なくなってから少し目立たなくなってしまったInfestorさんの調整案。
まず、キャスターにしてはデカイせいで狙われやすく、他ユニットに引っかかりやすかった事による使いづらさを軽減するためにユニットサイズ減少。
さらにFungal Growthにさらなる移動阻害効果を持たせるという小さなバフですね。Mass Recallはどうなるんでしょう?
加えて、やれアップグレードが乗るだやれ対空が強いだ言われながら結局はあんまり使われなかったInfested Terran。
もっと使ってもらうための射程の増加です。射程が伸びればハラスにもエンゲージにも役に立ちますので、もっと見れるようになるかもしれませんね。
全体的に大きなバフ案となりますので、Infestorさんの勇姿が見られる日も近いかもしれませんね。
Ultralisk
- 新アップグレード:Anabolic Synthesis追加。
Ultraliskさんについに新しい能力が実装!バロウチャージとは行きませんが、なかなか有用な研究になりそうです。
オンクリープでの強さは折り紙付きなものの、オフクリープでは今ひとつ決定力にかけるUltraliskさん。
テランのバイオに有利を取って追い込んでも、引き撃ちやシムシティ、Ghostらにより今一つ決めきれないシーンも多く見られます。
その決定力のなさを補う研究になりそうですね。vTの例を上げましたが、もちろんvPでも役に立つ研究になるでしょう。
Nydus Network/Nydus Worm
- Nydus Networkの生産コスト:150/200→150/150に減少。
- Nydus Wormの生産コスト:100/100→50/50に減少。
- Nydus Wormの出現中の無敵効果は削除され、代わりに6アーマーを得る。(動画はこちら)
Nydus Wormの活躍シーンと言われてどんなシーンを思い出しますか?
テランやプロトス相手の2ベースオールインや、Mutaliskに向かう相手に対するオールイン…、そう、オールインばかりではないでしょうか。
開発チームも同じように思っていて、本来の役割である移動/ハラスツールとして使用して欲しいとのこと。
Nydus Network,Nydus Wormのコストを下げ数を出しやすくする代わりに、出現中の無敵効果を削除。更にQueenの回復効果の弱体化もありますので、
強引にNydus Wormを出してQueenで回復しまくる・・・というオールインの常套手段が少しやりづらくしつつも、
出現中のアーマーを6にしてきっちりユニットを送って対処しないと壊れないようにしています。
これで試合中盤・終盤のクリエイティブなプレーが多く見られるようになるといいですね。
Creep
- Creep Tumor,Nydus Worm,Nydus Networkによるクリープの成長間隔:0.3→0.45に増加。
- Overlordによるクリープの成長間隔:0.36→0.45に増加。
HotS→Lotv移行時にクリープの成長間隔は0.6→0.3に減少し、伸びやすく消えやすくなりました。
これは必ずしもクリープが2倍早く伸びることを意味するわけではありませんが、全体的にはやはり伸びやすくなり、
ザーグプレーヤーのマップコントロール能力は上がったと言って良いと思います。
最近になり、クリープがちょっと伸びすぎではないか?それにより中盤~終盤のザーグのマップコントロール能力が高すぎるのではないか?
というフィードバックが上がってきたとのこと。クリープの成長間隔を少しマイルドにすることで、それを是正したいようです。
ただしクリープはザーグの生命線であるため、この調整には今後注視していきたいとのことです。
バロウ/アンバロウ
- バロウ/アンバロウはそれぞれ別のホットキーを持つようになる。
- バロウ/アンバロウユニットをしているユニットはTab-Selectによって同じグループに属するようになりダブルクリックでもそれぞれのグループのユニットが選択可能になる。
以前から多く要望があった変更です。Siege Tankなどの変形ユニットと同じようなコントロールが可能になります。
実験的な変更とのことなので、ザーグプレーヤーが使ってみてからどうなるかが判断されそうですね。
プロトスの変更案
Nexus/Mothership
- NexusのMass Recallスキルの名称をStrategic Recallに変更。
- MothershipのStrategic Recallスキルの名称をMass Recallに変更。
- NexusのStrategic Recallスキルのクールダウン:130秒→85秒に変更。
- NexusのStrategic Recallスキルの半径:6.5→2.5に減少。
現在は大群を一気に防衛や退避させることに多く使われるMass Recallスキルですが、
開発チームは少数のユニットが攻撃をするのに役立つツールとして「Strategicに」使って欲しい意図があるとのこと。
クールダウンを下げることで頻繁に使えるようになる代わりに、スキル範囲は面積にして1/6以下になります。
序盤にアグレッシブにユニットを動かすことが出来るようにはなりますが、多くのユニットを戻す場合は、かなり立ち位置に注意しなければなりませんね。
Sentry
現在プロトスの序盤の偵察手段といえばOracle/PhoenixもしくはAdeptですが、以前はHallucinationも多く使われていました。
ゲームペースの増加に伴いあまり使われなくなりましたが、エナジーコストを下げることでまた使って欲しい意図があるようですね。
Guardian Shieldの強化はなんだろう?と思わないでもないですが、Chargeの入ったZealotの使用率が高い現状、
敵に向かってすっ飛んで行ってしまうZealotを守るための強化、ということのようです。
面積にすると1.26倍ほどですが、もともと強力なスキルなので、意外と影響は大きいのかもしれません。
High Templar
今回のバランス変更案の中でもっとも大きなnerfといっても良いのではないでしょうか。
GhostのSnipeがSteady Targetingに変わったため、Snipe vs Feedbackは即時発動のFeedbackが有利な展開が多くなりました。
Ghostに限らずViperやInfestor、Medivacらも含めて、あくまでエナジーを奪うことをこのスキルの主な目的とするため、
ダメージの面で大きな弱体化が入ります。
Medivac、Viperは一撃では落ちなくなりますし、Ghostはフルエナジーのみ、Infestorも高エナジーでないと落ちません。
もちろんスキルは使えなくなりますが、生き残ることが出来るようになるのはHigh Templarを相手にするプレーヤーにとっては嬉しい展開でしょう。
Robotics Bay
- Robotics Bayのコスト:200/200→150/150に増加
当初予定されていたRobotics Facilityのコスト減少の意図の一つはテランのプロキシーやザーグの中盤のプッシュに対する防衛力の強化でしたが、
今回のバランスアップデートのその他の変更により、さらなる助けは必要ないだろうということになったようです。
Robotics Facilityのコスト減少の意図のもう一つはロボを使ったプレーの多様性の増加でしたが、
Robotics Bayのコストを減少させることにより、Immortalに過度に依存する状況を改善したいとの意図があるようです。
Colossus
- 「Turret Tracking」を実装。(動画はこちら)
Turret Trackingとはナンジャラホイと思う方も多いかもしれません。
Turret Trackingを持っているユニットは、攻撃していないときでもターゲットの方向を向き続けます。
現在Siege TankとImmortalに実装されているこの能力ですが、Colossusにも実装することで、
引き撃ち時にいちいち前を向き直すことがなくなり、マイクロがスムーズに行えるようになります。
丁寧なマイクロを行うプレーヤーが得をする変更ということになりますね。
Disruptor
昨年、Disruptorの大量破壊性能を若干落とすことを意図した変更が入り、射出後2秒後に爆発する仕様に加え、ユニットに命中したら爆発する仕様になりました。
この変更により追撃してくる敵への強さやワーカーハラス性能は上昇し、新たな使い方が開発された反面、
LurkerやSiege Tankなどの後衛ユニットに触れるのは難しくなり、またZealotへのフレンドリーファイアも増加しました。
これらの理由から、以前のDisruptorに戻すことにしたようです。
テランのバイオへの有効性は下がる反面RoachやHydraliskへの有効性は増しますから、使われ方もまた変わってくるでしょう。
少なくとも、Mcanningさんは大喜びでしょうね。
もう一つのアラートの変更は、Disruptorの攻撃を受ける側に優しい変更になります。
以前はPurification Novaが打たれた瞬間にアラートが出るため、操作していないユニットが勝手にDisruptorを攻撃しに行き、
結果として死への行軍となってしまっていました。これを是正するための変更となります。
Void Ray
Lotvリリースから1年半ほどたって追加されたこの移動速度減少。追撃性能を下げるために導入されたこの変更ですが、
開発チームは方向性には満足しているものの少し緩和したい意図があり、このような調整案になっています。
Tempest
- 生産コスト:300/200→250/175に減少。
- サプライ:6→5に減少。
- ヒットポイント及びシールド:300/150→150/125に減少。(動画はこちら)
- 移動速度:2.632→3.5に増加。加速度:1.4875→2.8に増加。
超射程で一撃のダメージは高いものの遅く、重い…というのがTempestの特徴でしたが、この変更案ではそれがガラッと変わります。
サプライ・コストが減少し移動速度も早くなったことで数を出しやすくなり、また移動やマイクロも楽になるため
敵のエアユニットを遠くから狙撃するという役割を果たしやすくなる半面、体力は半分近くに減ってしまうため、立ち回りにかなり注意が必要になります。
そこそこの数のMarineに捕まれば落とされてしまうでしょうし、Vikingや強くなったThorも脅威です。
プロキシTempestラッシュが流行るのではないかという懸念もありますが、減った体力がどう影響するでしょうか?
Carrier
- 25pxGraviton Catapult(Interceptorの射出速度アップ研究)アップグレードを削除。
- ヒットポイント及びシールド:250/150→300/150に増加。
- 製造時間:86秒→64秒に減少。
- Interceptorの生産時間:6秒→11秒に増加。
- Interceptorの射出間隔:0.36→0.27に減少。
長く要らない子扱いされ続けたCarrierさん。開発チームの試行錯誤の果てに、ようやくレイトゲームの切り札としての立ち位置を確立できました。
一方で、その揃うと強力なユニットデザインはなんとなく退屈だという声も聞かれ、タートル戦略を助長してしまう一因にもなっていました。
開発チームはCarrierをもっとマイクロの必要があり、弱点や対策がはっきりしたユニットに変更したいようですね。
Carrierを受ける側はできればCarrierを対空ユニットで倒したい所ですが、25pxGraviton Catapultが入り数が溜まったCarrierは
MarineやHydraliskなどの速射系対空ユニットを高DPSで粉砕していました。
25pxGraviton Catapultを削除することでInterceptorの射出速度を下げ、Carrierの体力を増加させることで、
Carrier vs 他のユニットの戦闘時間を伸ばしたい意図があるようです。
さらにInterceptorの生産時間を伸ばすことで、CarrierではなくInterceptorを対空高DPSユニットで倒すという選択肢が有効になります。
弱体化した面もありますが、そのかわり生産時間が短くなることで、Carrier自体の数は出しやすくなっています。
この変更がどういう結果を生むかまだわかりませんが、願わくば使ってもらえなかったあの頃に戻るようなことがなく、
開発チームの意図どおりゲームの中でユニークなポジションを獲得して欲しいですね。
Mothership
SC2もっとも使われないスキルランキングで上位に入り、たまにMothershipが死ぬ直前に仕方なくそのへんに打たれるだけのスキルだったTime Warpにテコ入れが入ります。
もともと今はなきMothership Coreの名残で残っていただけのスキルなので、Mothershipのスキルとして調整されるのは当然といえば当然かもしれませんね。
攻撃速度50%減少は効果としては凄まじく、試合を一気にひっくり返すポテンシャルを秘めています。どう使われるか見てみたい所ですね。
Dark Shrine,Dark Templar
鳴り物入りで実装されたブリンクDTスキルですが、残念ながらあまり使用率は高くないため、もっと使ってもらうための変更です。
Shield Battery
- 体力/シールド:200/200→150/150に減少。
- シールド回復効果がPhoenixのGraviton beamに持ち上げられたユニットにも効果的になる。
この変更案は、主にオフェンシブに使われるShield Batteryを少し弱体化する意図があるようです。
WCS ValenciaにおいてHas選手が多く用いていたのが印象的でしたね。
これにより、Shield Battery破壊に必要なRavagerのCorrosive Bileが7発から5発に減るなど、ザーグとして対処しやすくなります。
もちろん体力が減るわけですからプロトス・テランも同じことですが、本来の目的である防衛への影響が気になる所ですね。
また、PvPにおける少数のPhoenixハラスの有用性が下がります。Medivacの調整と似ていますが、役に立つシーンはこちらのほうが多いかもしれません。
Assimilator
- ヒットポイントとシールド:450/450→300/300に減少。
プロトスはガスが重要なため他種族よりガス採掘施設が硬いわけですが、現状そこまでこの措置が重要でなくなり、
むしろガスハラスにより悪用されるケースを多く見かけます。
これでも多種族のガス施設よりわずかに硬いですが、ガスハラスの有用性は下がりますね。
Gateway
戦略的に何かを生む変更ではありませんが、初心者はもちろん、そうでないプレーヤーにも優しい変更だと思います。
現状Gatewayを変形させない理由はありませんので、この変更が実装されれば単純に操作量を減らすことが可能です。
タイミングプッシュなどもやりやすくなるため、地味ながらプロトスプレーヤーには有り難い変更になりそうです。
全般
- Testマッチメイキングにおいて、試合開始時にカウントダウンが流れるようになる。
試合開始前のローディングスクリーンから突然試合が始まる仕様により、相手のロードが長かったりして出遅れた経験がある方も多いかと思います。
ラグやネットワークトラブルにより試合が始まったらもう数秒経っていた…なんて症状の人もいるようです。
カウントダウンは以前からコミュニティより提案されていましたが、ここに来て実装がテストされることになりました。
カウントダウンがあれば試合に向けての気持ちも入れやすくなりますので、QOLアップに役立ちそうですね。