各種族の設定と特徴の紹介
Terran
Terranの設定
Terranは、地球人類が送った外宇宙探索船団が形成した文明で、人類の末裔です。
地球を圧倒的な権力で支配していたUnited Power League(UPL)は、囚人や反逆者から4万人を選び出し、4隻の宇宙船に載せ、外宇宙探索に向かわせます。
目的地への道中、4隻の宇宙船は事故を起こし、宇宙をワープしながら漂流。最終的に地球から6万光年離れた星域にたどり着き、3隻がそれぞれ別の惑星に不時着、1隻は不時着に失敗し失われました。
その後不時着した彼らは60年かけて壊れた航行システムを復活させ再会しますが、人間の性か惑星同士の勢力争いが起こり、最も進んでいた惑星タルソニスを中心として「Terran連邦」が設立されました。
Terran連邦は他惑星からの反発や内紛を抱えながらも開拓を続ける中で、開拓地である惑星チャウ・サラが謎のエイリアン(Zerg)に侵略を受け、それをTerran連邦住人ごと焼き払った謎の宇宙人(Protoss)とも出会います。
こうしてTerranは3種族の争いに巻き込まれていくのです。
- Terran人類は遺伝子操作・変異による超能力技術(Ghostなど)や、サイバネティクスによる人体改造技術などを有しています。
- 遺伝子変異のせいか寿命は150歳ほどにまで伸びています。平均身長は180センチほどとこちらはそこまで変化はなく、Zerg,Protossと比べて身体的には劣ります。
- UPLによる圧政から、英語以外の言語は失われており話せません。宗教も失われていますが、いくつかの場所では古い地球の宗教の復活が見られるようです。
- 上で挙げた「Terran連邦」の他にArcturus Mengsk率いる「Terran Dominion」、Jim Raynor率いるレジスタンス組織「Raynor's Raider」等多くの人類による派閥が存在し、彼らの総称として「Terran」と言われることが多いです。
- また、Brood Warにおいて地球勢力であるUED(United Earth Directorate,UPLが改名)が登場します。圧倒的な武力でDominionばかりかZergまでをも圧倒しますが・・・?
- ストーリーにおいてはTerran連邦はTerran Dominion(というよりZerg)により滅ぼされますが、前作Heart of the swarmにてArcturus Mengskはザーグの女王Sarah Kerrigan及びJim Raynorにより殺害されています。今作ではどうなる!?
Terranの特徴
- 3種族の中では平均的なユニットコスト、ユニット性能を持つ。
- 攻撃用ユニットはみな遠隔攻撃ユニットである。
- バイオ部隊とメック部隊という大きく分けて2つの軍構成に分かれる。
- バイオ部隊は一体一体は強くないが集団で行動すると高DPSと高機動力を誇る。マイクロがその分大変。ガスをあまり使用しない。
- メック部隊は一体一体が高価でガスを多く必要とするが、防衛能力が高く溜まると非常に強い。
- Terranの生体(Biological)ユニットはダメージを受けてもMedivacでHPを回復させることができる。
- Terranの機械(Mechanical)ユニットおよび建物はダメージを受けてもSCV,MULEのRepairスキルにより修理することでHPを回復させることができる。
- VikingやSiege Tankなど、変形してモードを切り替えることができるユニットが複数存在する。
- Banshee,Ghostが一時的なクローク(透明化)能力を、Widow Mineがバロウ(潜る)能力を持つ。
- 輸送機はMedivacで、生体ユニットを回復させることができ、移動速度を瞬間的に増加させるブースト能力も持つ。
- 他種族と異なり、建物建築位置に制限がない。建設中、ワーカーユニットであるSCV1体が建設に掛かり切りになりほかの作業ができなくなる。
- Terranの生産施設はAdd-onという建物をつけることで機能を拡張することができる。
- 生産施設から1体ずつ(Reactorをつければ2体)ユニットを生産していくシンプルな生産システムを持つ。
- Terranの建物はHPが一定以下になると炎上し徐々にHPが減っていき、修理を行わなければ最終的に破壊されてしまう。
- Terranの一部の建物は建築後に浮上させ、移動させることが可能。これにより建物を安全な場所で建造してから移動させたり、Add-onを付け替えたり、敵の攻撃から逃したり、視界確保に使ったりすることが出来る。移動中は建物内部でのユニット生産はできない。
- 3種族で唯一対地攻撃用の砲台が存在しない。そのかわり中に歩兵ユニットを入れることができるBunkerや対地攻撃可能な基地であるPlanetary Fortressが存在する。
- 基地であるOrbital CommandがMULEと呼ばれる内政補助ユニットを召喚することができる。MULEはSCVより多くのミネラルを採取可能。
Protoss
Protossの設定
Protossは超古代種族Xel'nagaが創りだした超知的生命体で、Aiur(アイアー)を母星としています。
Xel'nagaがAiurに創ったとある種族は高い適応能力、運動能力、そして超心理的結合(サイオニックリンク)によるコミュニケーションを可能としており、Xel'nagaはこの種族に「最初に生まれしもの」の意味を込めて「Protoss」と名づけました。
その後もXel'nagaはProtossに急激な進化を促し、後にProtossの前に姿を現しますが、すっかり傲慢になりサイオニックリンクまで失ったProtossに失望。Aiurを離れます。残されたProtossは絶望し、「永遠の闘争」と呼ばれる内紛により荒廃していきます。
その後「秩序をもたらす者」と呼ばれるカースという哲学者が現れ、彼の働きによりサイオニックリンクが復活。「永遠の闘争」を終結させ、「上昇への道」(カーラ)と呼ばれる宗教的基盤により新たな社会制度を構築。再び大いに繁栄していきます。
ある時Protossは精力的に開拓を続ける新たな種族「人類」を発見。自らをTerranと称するその種族を長きに渡り見守りますが、Terranの開拓地チャウ・サラが別の種族(Zerg)により侵食されていることに気づき、これ以上の侵食を防ぐためにTerranもろとも焼き払います。
これを機にProtossも3種族の争いに巻き込まれていくのです。
- 身長は2~3メートルほどと人間よりかなり大きいようです。頭の裏側にコードのような神経器官があり、これによりサイオニックリンクを行います(トレーラーで青く光っていましたね)
- カーラという宗教的基盤を持ちますが、これに従わない部族も存在します。彼らは「Dark Templar」と呼ばれ、故郷Aiurを永久追放された異端者達です。彼らは神経器官を切除することで、サイオニックリンクから自らを切り離しています。
- Khalaniと呼ばれる言語を持ちます。「En Taro Adun!」などがこれに当たります。サイオニックリンクのおかげで発音する必要はありません(Dark Templarは除く)。彼らの声が聴こえる?人間だからきっと気を使って発音してくれているのでしょう。もしくは、あなたがカーラを信じているからかもしれませんね。
- ProtossはStarCraft:Brood Warのストーリー中に故郷AiurをZergの侵略により失っています。そのため彼らのAiurへの愛着は非常に強く、「My Life for Aiur」のセリフにもそれが表れています。今作にてProtossはAiur奪還を試みるようですが、果たして…!?
Protossの特徴
- 3種族の中では最もユニットコストが高く、1体あたりの性能が高い傾向にある。
- スキルを持ったユニットが多く、多彩なスキルを駆使しながら戦うことが多い。
- High Templar,Colossus,Disruptorなど範囲ダメージ(AoE)の手段が豊富で、少ないユニット数で多くの敵を倒すことに長けている。
- Protossのユニットと建物は体力がシールドとHPに分かれており、シールドが全て削られてからHPが減り始める。シールドは時間が立てば回復するが、HPは回復しない。
- 地上軍のアップグレードのコストが3種族の中で最も安価で一つに統一されているので、少ないユニット数で戦いやすくなっている。
- Stalker,Adeptのブリンク(瞬間移動)やNexus,Mothershipによるワープなど、特殊な移動手段に長けている。
- Dark Templar,Observerが永続のクローク(透明化)能力をもち、Mothershipは周りのユニット・建物を透明化できる。
- 輸送機はWarp Prismで、変形させるとPylonと同じ役割と果たし、その場にユニットをワープインさせることができる。
- ほとんどの建物はPylonが発生させるエネルギーフィールド内にしか建築できない。Probeが命令を出せば建築(ワープイン)は自動で行われるため、1体のProbeで複数の建物を同時に立てることが出来る。
- 生産施設から1体ずつユニットを生産していく形だが、Warp Gateを使用すればPylonのエネルギーフィールド内にGatewayユニットを直接ワープインさせることができる。
- 基地であるNexusがChrono Boostという内政補助スキルを持つ。ユニットの生産や研究速度などを上げることができる。
Zerg
Zergの設定
Zergは超古代文明Xel'nagaが惑星ゼラスで創りだした有機生命体です。
Zergは元々は惑星ゼラスに住むただの寄生生命体でした。Xel'nagaの介入により宿主の能力を取り込む異種同化能力、遺伝子操作能力を手に入れ、驚異的な進化を遂げ始めますが、あまりの進化にXel'nagaは危険を感じ始めます。
そこでXel'nagaはZergの象徴的存在であり知性と集団意識を統一するOvermindを作り、それによってZergもSwarmと呼ばれる社会体制を形成するようになりました。Zergは群体で一つの生き物のように行動し、Overmindがその脳の役割と果たすのです。
Zergは遂に創造主であるXel'naga自身をも取り込みます。彼らの知識を得るとともに彼らが作り出したもう一つの種族、Protossについて知り、完全な生命体になるためには高度知的生命体であるProtossとの同化が必要だと考え、その野望に向けて動き始めます。
ある時ZergはTerran人類と出会い、人類が僅かなサイオニックパワーを有していることを発見します。人類と同化し、サイオニックパワーを開発、同化できれば、Protossに勝つことができる。そう考えたOvermindはTerran文明への侵略を開始します。
ZergがTerranの開拓地であるチャウ・サラへの侵略を進めていた時、Protossの大艦隊が現れ、TerranもろともZergの侵略部隊を全て焼き払います。こうして3種族の争いが始まったのです。
- 色々な生き物と同化し有益な要素を得ることで進化します。Heart of the swarmキャンペーンではゲーム内要素として既存ユニットを進化させることができました(例:崖を登るZergling,死亡時に子を撒き散らすRoachなど)
- 初代StarCraftのストーリー中でZergはサイオニックパワーを持つGhost(と同時にJim Raynorの恋人でもある)Sarah Kerriganを捕獲し、彼女に寄生しZerg化させています。彼女はその後ストーリー中で大きな役割を果たします。
- ストーリーにおいてはOvermindは既に殺害されており、Heart of the swarm終了時現在、ZergのトップにはQueen of Blades(刃の女王)ことSarah Kerriganが就いています。
- 同じXel'nagaに作られたためかZergとProtossのDNAは「正反対」であり、更にProtossのサイオニックパワーの妨害もあり通常ではZergはProtossに寄生することができません。ただしDNAを人工的に結合させることは可能であり、「Hybrid」として登場します。
Zergの特徴
- 3種族の中では最もユニットコストが安く、1体あたりの性能が低い傾向にある。
- 1体わずか25のZerglingなど安価なユニットが多く、また移動速度が早いユニットも多いため、数で相手を圧倒する戦い方に長けている。
- Creepと呼ばれる陣地を地面に広げていくことができる。Creepの上ではZergの地上ユニットの移動速度が上昇する。
- Zergのユニット及び建物は全て生体(Biological)で、HPが時間で自動回復する。自動回復能力に長けたユニットも存在する(Mutalisk,Roach)
- クローク能力を持つユニットは存在しないが全てのユニットがバロウ(潜る)スキルを研究により得ることができる。またバロウ中に移動できるユニットも存在する(Roach,Infestor)
- Zergling→Baneling,Hydralisk→Lurkerのように、他のユニットから変異することで生産できるユニットが複数存在する。
- 寿命が非常に短いが無料でユニットを出す能力を持つユニットが複数存在する(Swarm Host,Brood Lord,Infestor)
- 輸送機は人口上限増加の役割を持つOverlordが研究することでその機能を得る。またユニットが地下のトンネルを通してまったく違う場所に移動できるような建物も存在する(Nydus Network)
- 殆どのユニットはLarvaと呼ばれる基地から出てくるユニットを変異させる形で生産するため、生産のキーとなる建物を1つ建てていれば良く、またLarvaを貯めておけば他種族に比べてユニットを短時間で一気に生産することができる。
- Zergの殆どの建物はCreepの上にしか建築することができず、建物の建築はワーカーユニットであるDroneが変異する形で行われる。
- Hatchery→Lair→Hiveのように建物自体を変異させて機能、テックを拡張する仕組みを持っている。
- Queenという内政補助ユニットが基地に産卵するスキルを使うことで、基地から出てくるLarvaの量を増やすことができる。